コース目次 / 第0章
試食 — Pythonの口当たり
インストールなしで、ブラウザの中でPythonを3つだけ触ってみます。
インストールは要りません。このページを開いたまま、ブラウザだけで15分。それでPythonが自分に合いそうか、だいたい分かります。
用意するもの
ブラウザで Pyodide のPythonコンソール を開いてください。本物のPythonが、そのままブラウザの中で動きます(Pyodide は Python を WebAssembly に載せた公式プロジェクトです)。
黒い画面に >>> という記号が出れば準備完了です。読み込みに数秒かかります。
>>> は「どうぞ打ってください」という意味の目印で、自分で打つ必要はありません。
ここで動いているのはあなたのブラウザの中のPythonで、どこかのサーバに送られてはいません。何を打っても他の人には見えませんし、壊してもページを再読み込みすれば元どおりです。
ひと口め: 電卓として使う
>>> のうしろに、そのまま計算を打って Enter を押してください。
2500 * 1230000答えがすぐ返ります。Pythonは電卓としてそのまま使えます。これは冗談ではなく、実務でもよくやります。
もうひとつ。
(1280 + 2340 + 980) / 31533.3333333333333割り切れないので小数で返ってきました。Pythonは「/ の答えは小数」と決めています。
ふた口め: 文字を扱う
name = "はると"
print(f"こんにちは、{name}さん")こんにちは、はるとさんf"..." の中の {name} が中身に置き換わります。コース2のテンプレートリテラルと同じ発想です。
もうひとつ、Pythonらしいものを。
"-" * 30'------------------------------'文字に掛け算ができます。区切り線を引くときに便利で、こういう「気が利く」ところがPythonの性格です。
み口め: 繰り返す
for kudamono in ["りんご", "みかん", "ぶどう"]:
print(kudamono, "を買う")打ち方に少しコツがあります。3手です。
- 1行目を打って Enter。行の最後が
:なので、まだ実行されず、行頭の目印が...に変わります(「続きをどうぞ」の意味) - 半角スペースを4つ自分で打ってから
print(kudamono, "を買う")を打って Enter - 何も打たずにもう一度 Enter。ここで実行されます
りんご を買う
みかん を買う
ぶどう を買う字下げは自分で打ちます。このコンソールは自動では字下げしてくれません(親切な機能が付いた別のPython環境もありますが、ここでは手で打ちます)。
そしてPythonは字下げそのものが文法です。波括弧 { で囲むかわりに、字下げで「ここが中身」を表します。好き嫌いが分かれるところなので、ここが第一の分かれ目です。
読んでみてください。「for くだもの in リスト:」——英語の文章として、ほぼそのまま読めます。これがPythonがよく言われる「読みやすさ」の正体です。
この言語の性格
3つ触っただけですが、もう分かることがあります。
| 感じたこと | Pythonの設計思想 |
|---|---|
| 短く書ける | 「読む時間のほうが書く時間より長い」という前提で作られている |
| 字下げが厳しい | 誰が書いても同じ見た目になる。他人のコードが読みやすい |
| 英語みたいに読める | 記号より単語を選ぶ(&& ではなく and) |
ここまでで分かること
「合わないかも」と思ったなら、それも収穫です。15分で分かったなら上出来で、それがこの試食コーナーの目的です。別の言語を試すのも、まったく正しい進み方です。
「もう少し触ってみたい」と思ったなら、次の章で Python をあなたのパソコンに入れます。ここから先は手元に残る道具を作ります。
持ち帰りに進む前に
次の章で入れるものと、かかる時間の目安です。
| 内容 | |
|---|---|
| 入れるもの | Python本体(python.org の公式インストーラ) |
| ダウンロード | 約30〜60MB |
| 時間の目安 | 30分(うち待ち時間が半分) |
| 環境構築の重さ | ★☆☆(7つの言語の中でいちばん軽いほう) |
こうなっていればOK
卒業まであと4章です。
この章はまだ完了していません。