コース目次 / 第0章

試食 — Pythonの口当たり

インストールなしで、ブラウザの中でPythonを3つだけ触ってみます。

第0章 / 全5章目安 約15分この章のゴール: Pythonが「英語みたいに読める」感じをつかむ

インストールは要りません。このページを開いたまま、ブラウザだけで15分。それでPythonが自分に合いそうか、だいたい分かります。

用意するもの

ブラウザで Pyodide のPythonコンソール を開いてください。本物のPythonが、そのままブラウザの中で動きます(Pyodide は Python を WebAssembly に載せた公式プロジェクトです)。

黒い画面に >>> という記号が出れば準備完了です。読み込みに数秒かかります。

>>>「どうぞ打ってください」という意味の目印で、自分で打つ必要はありません。
ここで動いているのはあなたのブラウザの中のPythonで、どこかのサーバに送られてはいません。何を打っても他の人には見えませんし、壊してもページを再読み込みすれば元どおりです。

ひと口め: 電卓として使う

>>> のうしろに、そのまま計算を打って Enter を押してください。

コンソールに打つ
2500 * 12
返ってくる答え
30000

答えがすぐ返ります。Pythonは電卓としてそのまま使えます。これは冗談ではなく、実務でもよくやります。

もうひとつ。

コンソールに打つ
(1280 + 2340 + 980) / 3
返ってくる答え
1533.3333333333333

割り切れないので小数で返ってきました。Pythonは「/ の答えは小数」と決めています。

ふた口め: 文字を扱う

コンソールに打つ(2行を続けて)
name = "はると"
print(f"こんにちは、{name}さん")
返ってくる答え
こんにちは、はるとさん

f"..." の中の {name} が中身に置き換わります。コース2のテンプレートリテラルと同じ発想です。

もうひとつ、Pythonらしいものを。

コンソールに打つ
"-" * 30
返ってくる答え
'------------------------------'

文字に掛け算ができます。区切り線を引くときに便利で、こういう「気が利く」ところがPythonの性格です。

み口め: 繰り返す

コンソールに打つ
for kudamono in ["りんご", "みかん", "ぶどう"]:
    print(kudamono, "を買う")

打ち方に少しコツがあります。3手です。

  1. 1行目を打って Enter。行の最後が : なので、まだ実行されず、行頭の目印が ... に変わります(「続きをどうぞ」の意味)
  2. 半角スペースを4つ自分で打ってから print(kudamono, "を買う") を打って Enter
  3. 何も打たずにもう一度 Enter。ここで実行されます
返ってくる答え
りんご を買う
みかん を買う
ぶどう を買う

字下げは自分で打ちます。このコンソールは自動では字下げしてくれません(親切な機能が付いた別のPython環境もありますが、ここでは手で打ちます)。
そしてPythonは字下げそのものが文法です。波括弧 { で囲むかわりに、字下げで「ここが中身」を表します。好き嫌いが分かれるところなので、ここが第一の分かれ目です。

読んでみてください。「for くだもの in リスト:」——英語の文章として、ほぼそのまま読めます。これがPythonがよく言われる「読みやすさ」の正体です。

この言語の性格

3つ触っただけですが、もう分かることがあります。

感じたこと Pythonの設計思想
短く書ける 「読む時間のほうが書く時間より長い」という前提で作られている
字下げが厳しい 誰が書いても同じ見た目になる。他人のコードが読みやすい
英語みたいに読める 記号より単語を選ぶ(&& ではなく and)

ここまでで分かること

「合わないかも」と思ったなら、それも収穫です。15分で分かったなら上出来で、それがこの試食コーナーの目的です。別の言語を試すのも、まったく正しい進み方です。
「もう少し触ってみたい」と思ったなら、次の章で Python をあなたのパソコンに入れます。ここから先は手元に残る道具を作ります。

持ち帰りに進む前に

次の章で入れるものと、かかる時間の目安です。

内容
入れるもの Python本体(python.org の公式インストーラ)
ダウンロード 約30〜60MB
時間の目安 30分(うち待ち時間が半分)
環境構築の重さ ★☆☆(7つの言語の中でいちばん軽いほう)

こうなっていればOK

卒業まであと4章です。

この章はまだ完了していません。