コース目次 / 第4章

自分のものにする

2周目を自分で回して、壊してから戻します。持ち帰りカードつき。

第4章 / 全5章目安 約40分この章のゴール: 更新して公開し直せる。そして、失敗しても戻せると分かる
お使いのエディタ
ファイル操作が切り替わります

最後の章です。同じ一周をもう1回、今度は自分の手で回します。そのあと、この道具のいちばんありがたい機能を1つだけ体験します。

1. 2周目を回す

index.html に、旅のメモをもう1つ足します。

index.html+6 / -0
           <p>雨の日に行ったら、石畳が光ってきれいだった。雨も悪くない。</p>         </article>++        <article class="note">+          <h2>松本</h2>+          <p class="date">2026-08</p>+          <p>夕方の城がいちばんきれいだった。水路の音がずっと聞こえている町。</p>+        </article>       </section>     </main>

行頭の + - は変更の目印です。コピーすると、記号と削除された行を除いたこの章を終えた時点の内容が入ります。

中身はあなたの行った場所に変えてください。行った場所が思いつかなければ、行きたい場所でも構いません。

保存したら、まず状態を見ます。

VS Codeのターミナルターミナル
git statusgit diff

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

git status は「どのファイルが変わったか」、git diff は「どの行がどう変わったか」を見せます。

git diff の出力(抜粋)
diff --git a/index.html b/index.html
--- a/index.html
+++ b/index.html
@@ -36,6 +36,12 @@
           <p class="date">2026-06</p>
           <p>雨の日に行ったら、石畳が光ってきれいだった。雨も悪くない。</p>
         </article>
+
+        <article class="note">
+          <h2>松本</h2>
+          <p class="date">2026-08</p>
+          <p>夕方の城がいちばんきれいだった。水路の音がずっと聞こえている町。</p>
+        </article>
       </section>
     </main>

行頭の + が足した行です。試食章で見た、あの緑の画面と同じものです。あちらは色が付いていただけで、中身はこれです。

git diff の画面から抜けるのも q です。git log と同じ抜け方をします。

確かめたら、記録して送ります。

VS Codeのターミナルターミナル
git add .git commit -m "松本のメモを足した"git push

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

数分待ってから公開URLを開いてください。新しいメモが増えています。

ここまでが、この道具の使い方の全部です。書き換える → git add . → git commit -m “…” → git push。この4つを回すだけで、ずっと更新していけます。

2. 時間旅行 — わざと壊して、戻す

ここからが今日のいちばん大事なところです。

index.html をエディタで開いて、index.html を開いて、適当な行を何行か消してください。</article> を1つ消すとか、<h2> の行を消すとか、思いきってやって構いません。保存します。

ブラウザでファイルを開くと、表示が崩れているはずです。

さて、どこを消したか覚えていますか。覚えていなくて大丈夫です。

VS Codeのターミナルターミナル
git statusgit restore index.htmlgit status

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

1つめの git status は「index.html が変わっています」と言います。git restore index.html を打つと、最後に記録した状態にファイルが戻ります。2つめの git status は clean に戻っているはずです。

ブラウザを再読み込みしてください。崩れが直っています。

これが「歴史を持つ」ことの見返りです。記録してさえあれば、どれだけ壊しても戻れます。
コース1・コース2で「こわしてみる」節がたびたび出てきたのは、この安心を先に配りたかったからでもあります。今日からは、Gitがそれを保証してくれます。

3. 触らないもの

Gitには戻せない操作もあります。この3つは、いまは覚えなくていいので、見かけても打たないでください。

見かけても打たないもの 何が起きるか
git reset --hard 記録していない変更が、確認なしで全部消えます。ゴミ箱にも入りません
git push --force GitHub側の歴史を、手元の歴史で上書きします。他人と作業しているときは事故になります
.git フォルダを削除 履歴が全部消えます。ファイルは残りますが、二度と戻れません

そして git restore 自身にも1つだけ注意があります。これは「記録していない変更を捨てる」コマンドです。まだ commit していない編集は、戻ってきません。
だから順番が大事です。大きく書き換える前に、いったん commit しておく。そうすれば、いつでもそこへ戻れます。

あなたの番

3つとも、文字を変えるだけです。

(1) 自分のメモにする

index.html の3件を、全部あなたの行った場所に書き換えてください。増やしても減らしても構いません。1件ごとに commit すると、git log が読み物になります。

(2) 見た目を変える

style.css の --accent の色を好きな色に変えてください。1文字変えて git diff を見ると、diffが1行だけ出るのが分かります。

(3) プロフィールを育てる

プロフィールREADMEに、いま作っているものへのリンクを足してください。ここがあなたの名刺になります。

どれをやっても、最後は同じ4つです。git add . → git commit -m "…" → git push → 数分待つ。

持ち帰りカード

フォルダの README.md に、再開のしかたを書いておきます。3か月後のあなたが読む用です。

README.md
# はるとの旅ノート

カメラを持って歩いた町の記録です。行ってよかった場所を少しずつ書きためています。

- 公開先: https://USERNAME.github.io/haruto-site/
- 作った人: はると

## 中身

| ファイル | 何をするか |
|---|---|
| `index.html` | ページの中身。ここに旅のメモを足していく |
| `style.css` | 見た目 |
| `.gitignore` | Git に記録させないファイルの一覧 |

## また更新するとき(3行)

1. ターミナルを開いて `cd` でこのフォルダに入る
2. `index.html` を書き換えて保存する
3. `git add .` → `git commit -m "メモを足した"` → `git push` と打つ

数分待つと、公開先のページが新しくなります。すぐ変わらなくても壊れてはいません。

## 覚えておく4つ

| コマンド | 意味 |
|---|---|
| `git status` | いま何が変わっているか |
| `git add .` | 変更を「次の記録に含める」印をつける |
| `git commit -m "..."` | ここまでを1つの記録として残す |
| `git push` | GitHub に送る |

困ったら、まず `git status` を打つ。次にやることが、たいていそこに書いてあります。

## この先に進むなら

- Pro Git(日本語・無料) https://git-scm.com/book/ja/v2
- GitHub Docs(日本語) https://docs.github.com/ja
- 次は「ブランチ」を覚えると、失敗を本番に持ち込まずに試せるようになります

コラム: ブランチ

このコースでは触れませんでしたが、Gitには枝(ブランチ)という仕組みがあります。

main という1本の道の横に、もう1本の道を作って、そこで好きなだけ試す。うまくいったら main に合流させ、失敗したら枝ごと捨てる。本番を壊さずに実験できる仕組みです。

今日は使いませんでした。理由は正直に言うと、2〜4時間で詰め込むと事故るからです。init → add → commit → push の一本道が手に馴染んでからで、まったく遅くありません。

必要になるのは「他の人と一緒に作るとき」か「大きな改造を試すとき」です。そのときが来たら、git switch -c 新しい枝の名前 の1行から始まります。

試食レポート

おつかれさまでした。手元には履歴を持ったフォルダが、インターネットにはあなたの住所が2つ(サイトとプロフィール)残りました。

Git は「作ったものを、消さずに積み上げていく」ための道具です。今日やったことは全体のごく一部ですが、毎日使うのはだいたいこの4つで、これで足ります。

この道具、合いそうでしたか?
英語の出力、コマンドを打つ手数、そのかわりに得られる「いつでも戻れる」という安心。合いそうなら、Pro Git(日本語・無料)が決定版です。困ったときの調べものは GitHub Docs(日本語) が確実です。
ぴんと来なかったなら、それも収穫です。別の言語を試食してみてください。

ハマったら

ZIPで戻したい

このページの下のZIPは、この章を終えた状態のフォルダです。解凍して、その中で作業を続けられます。自分で書き換えた部分は消えてしまうので、先に自分のファイルを別の場所へ待避してから使ってください。

こうなっていればOK

うまくいかないときは、この章の完成ファイル一式(ZIP)をダウンロードして続きから進めても大丈夫です。

この章で卒業です。

この章はまだ完了していません。