コース目次 / 第2章

最初の実行 — 作る・写す・動かす・消す

練習用のフォルダを作って、ファイルを写し・動かし・消します。rm の安全策もここで。

第2章 / 全5章目安 約30分この章のゴール: 練習フォルダの中で4つの操作ができて、コマンド帳の1ページ目ができる
お使いのパソコン
手順が切り替わります

試食章では壊し放題でした。ここからは本物のファイルです。だから最初に、壊さないための規律をひとつ決めます。

この章の約束

この講座で作る・消すのは、renshuu というフォルダの中だけです。これから作る練習場で、そこから外には出ません。
rm は取り消せません。だから「安全な操作を覚える」のではなく、「安全な場所で操作する」ようにします。プロもこうしています。

1. 作業フォルダを作る

まず、置き場所に移動します。

Mac をお使いの方

VS Codeのターミナルターミナル
cd ~/Desktop

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

Windows をお使いの方

VS Codeのターミナルターミナル
cd ~

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

WSL のホームには「デスクトップ」がありません。Windows のデスクトップとは別世界だからです。このコースの作業フォルダはホームの直下に作ります。

そこにフォルダを作って、中に入ります。

VS Codeのターミナルターミナル
mkdir shell-kitcd shell-kitpwd

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

pwd の結果が .../shell-kit で終わっていれば成功です。

2. 練習場を作る

VS Codeのターミナルターミナル
mkdir renshuucd renshuutouch memo.txt yotei.txtls

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

こう出る
memo.txt  yotei.txt

touch は「空のファイルを作る」コマンドです。2つ以上をまとめて指定できます。

mkdir は make directory、touch はもともと「日付だけ更新する」コマンドで、ついでに無ければ作るという性質があるので、空ファイル作りに使われています。名前の由来は気にしなくて大丈夫です。

3. 写す

VS Codeのターミナルターミナル
cp memo.txt memo-yobi.txtls

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

こう出る
memo-yobi.txt  memo.txt  yotei.txt

cp 元 先。元のファイルはそのまま残ります。

4. 動かす

VS Codeのターミナルターミナル
mkdir furuimv memo-yobi.txt furui/lsls furui

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

こう出る
furui  memo.txt  yotei.txt
memo-yobi.txt

mv 元 先。こちらは元の場所から消えます。

mv は「名前を変える」コマンドでもあります。 mv memo.txt nikki.txt と打つと、同じ場所で名前だけ変わります。移動と改名が同じコマンドなのは、シェルにとって「名前」と「場所」が同じものだからです。

5. 消す — この章の主役

いよいよ rm です。手順を先に決めます。

VS Codeのターミナルターミナル
ls furuirm furui/memo-yobi.txtls furui

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

こう出る
memo-yobi.txt

1つめの ls furui で消す前に中身を確認し、2つめの ls furui で何も残っていないことを確認しました。真ん中の rm は何も言わずに消しています。

これが手順です。ls → rm → ls。1回目で「消していいものか」を見て、2回目で「思ったとおりに消えたか」を見る。
慣れると ls を省きたくなりますが、省いた日に事故が起きます。3秒で終わるので、習慣にしてください。

この講座で使わないと決めたもの

使わないもの 理由
rm -r フォルダ名 フォルダの中身ごと消える。この講座では一度も必要ありません
rm -rf 上に加えて、確認も警告も一切しない。最も事故の多い書き方です
rm * * は「ここにある全部」。打ち間違いが致命傷になります
sudo rm 消してはいけないシステムの場所まで消せてしまいます

ネットの記事にはこれらが平気で出てきます。「動かないときはこれで消してから」といった文脈です。意味が分かるまでコピーしないでください。この講座は、これらを一度も使わずに成果物まで到達します。

6. コマンド帳をはじめる

覚えたコマンドを、その場で書き出しておきます。>> は「ファイルの末尾に足す」という意味の記号です(第3章でちゃんと説明します。いまは道具として使います)。

VS Codeのターミナルターミナル
cd ..echo "# はるとのコマンド帳" >> cheatsheet.mdecho "" >> cheatsheet.mdecho "- pwd : いまどこにいるか" >> cheatsheet.mdecho "- ls : ここに何があるか" >> cheatsheet.mdecho "- cd : 移動する" >> cheatsheet.mdecho "- mkdir : フォルダを作る" >> cheatsheet.mdecho "- touch : 空のファイルを作る" >> cheatsheet.mdecho "- cp : 写す" >> cheatsheet.mdecho "- mv : 動かす、名前を変える" >> cheatsheet.mdecho "- rm : 消す(取り消せない)" >> cheatsheet.mdcat cheatsheet.md

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

cat の結果
# はるとのコマンド帳

- pwd : いまどこにいるか
- ls : ここに何があるか
- cd : 移動する
- mkdir : フォルダを作る
- touch : 空のファイルを作る
- cp : 写す
- mv : 動かす、名前を変える
- rm : 消す(取り消せない)

これがこの講座の成果物のひとつです。人の書いたチートシートは頭に入りませんが、自分が打ったコマンドを自分の言葉で書いたものは残ります。説明の文は、あとから自分の言い方に変えてください。

ハマったら

「No such file or directory」と出る

いまいる場所と、指定したファイルの場所が違います。まず pwd で自分がどこにいるかを見て、次に ls でそこに何があるかを見てください。この2つでほぼ解決します。

間違えて必要なファイルを消してしまった

正直に書きます。rm で消したものは戻りません。ゴミ箱にも入っていません。

この章で消したのは練習用の空ファイルなので、touch memo-yobi.txt でもう一度作れば同じ状態になります。練習場の中だけで操作する、という約束はこのためにあります。

日本語のファイル名やフォルダ名を使ってもいい?

動きますが、このコースでは英数字だけを使います。日本語やスペースが入った名前は、打つときに引用符が必要になったり、環境によって表示が崩れたりして、覚えることが増えるためです。

なお、ファイルの中身は日本語で構いません(第3章でそうします)。

ZIPで戻したい

このページの下のZIPは、この章を終えた状態のフォルダです。解凍して、その中で作業を続けられます。自分で書き換えた部分は消えてしまうので、先に自分のファイルを別の場所へ待避してから使ってください。

こうなっていればOK

うまくいかないときは、この章の完成ファイル一式(ZIP)をダウンロードして続きから進めても大丈夫です。

卒業まであと2章です。

この章はまだ完了していません。