コース目次 / 第1章

持ち帰り準備 — 手元のターミナルを開く

Macはターミナルを開くだけ。WindowsはWSL2を入れて、本物のLinuxを手に入れます。

第1章 / 全5章目安 約40分この章のゴール: 自分のパソコンのターミナルで pwd が動く
お使いのパソコン
手順が切り替わります

ここからはあなたのパソコンの中の話です。

この章だけ、MacとWindowsで手間がまるで違います。Macは10分、Windowsは45〜60分(うちほとんどが待ち時間と再起動)。先に正直に書いておきます。
Windowsの方へ: 待っている間に、試食章のWebVMをもう一度開いて、ls -l や cat をもう少し触っておくと、第2章がぐっと楽になります。

今日のゴール

自分のパソコンのターミナルで pwd を打つと、自分のホームフォルダが出ること。それだけです。

Mac をお使いの方

1. ターミナルを開く

Macには最初からLinux系のシェルが入っています。入れるものはありません。

「ターミナル」を開いてください(Launchpad の「その他」の中、または Spotlight で ターミナル と検索)。

VS Codeのターミナルターミナル
pwd

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

こう出る(名前の部分はあなたのもの)
/Users/haruto

試食章と同じコマンドが、同じように動きました。 /home/user が /Users/あなたの名前 に変わっただけです。

2. 何が動いているか確かめる

VS Codeのターミナルターミナル
echo $SHELL

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

こう出る
/bin/zsh

zsh(ズィーシェル)という名前のシェルが動いています。試食章のWebVMやWindowsのWSLで動くのは bash(バッシュ) で、別のものです。

それでもこのコースは、両方で同じように動くコマンドだけを使います。教材に出てくるものは、Macのzshでも、WSLのbashでも、試食章のWebVMでも同じ結果になるものだけを選んであります(そのことを機械で検査してから公開しています)。違いを気にする必要はありません。

3. 知っておくと安心なこと

困ったら 打つもの
打ちかけのコマンドをやめたい Ctrl + C
画面がごちゃごちゃしてきた clear
さっき打ったコマンドをもう一度 上矢印キー
長いファイル名を打つのが面倒 途中まで打って Tabキー(残りが補完されます)

上矢印とTabキーは、今日から一生使います。先に手に入れておいてください。

Windows をお使いの方

1. WSL2 を入れる

WindowsにLinuxを住まわせる公式の仕組みが WSL(Windows Subsystem for Linux) です。Microsoftが用意しているもので、コマンド1行で入ります。

先に条件を3つ。(1) Windows 11、または Windows 10 のバージョン2004以降(ビルド19041以降)。(2) 管理者としてログインできること。(3) 途中で1回パソコンを再起動します。作業中のものは先に保存してください。
会社や学校のパソコンで管理者権限が無い場合、この章は進められません。そのときは無理をせず、別のコースを試食してください。自宅のパソコンで後日やり直せます。

  1. スタートメニューで PowerShell と検索します
  2. 「Windows PowerShell」を右クリックして「管理者として実行」を選びます
  3. 次の1行を打って Enter
VS Codeのターミナルターミナル
wsl --install

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

これだけです。あとは待ちます。この1行が、必要な機能の有効化・Linuxカーネルの導入・Ubuntu(Linuxの一種)の導入までを全部やってくれます。

  1. 終わったらパソコンを再起動します

2. Ubuntu の初期設定

再起動すると、Ubuntu の黒い画面が自動で開きます(開かないときは、スタートメニューで Ubuntu と検索して開いてください)。

しばらく待つと、こう聞かれます。

画面に出る
Enter new UNIX username:

好きな名前を、英小文字で入れてください(Windowsのユーザー名と同じである必要はありません。日本語やスペースは使えません)。

次にパスワードを2回聞かれます。

パスワードを打っても、画面には何も出ません。 * すら出ません。これは壊れているのではなく、Linuxではふつうのことです(Microsoftの公式ドキュメントも「blind typing」と呼んで注意しています)。見えないまま最後まで打って Enter してください。
このパスワードはWindowsのものとは別です。忘れないように、どこかに控えておいてください。あとで設定を変えるときに使います。

終わると、こんなプロンプトが出ます。

こうなれば成功(名前の部分はあなたのもの)
haruto@自分のPC名:~$

試食章で見たものと、ほぼ同じです。

3. 動くか確かめる

VS Codeのターミナルターミナル
pwd

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

こう出る(名前の部分はあなたのもの)
/home/haruto

試食章とまったく同じ場所です。ここがあなたのLinux側の家になります。

4. いちばん大事な注意 — 2つの世界

WindowsのファイルとWSLのファイルは、別々の場所にあります。いま見えている /home/あなたの名前 はLinux側で、C:\Users\… とは違う場所です。
このコースで作るものは、全部Linux側に置きます。Windows側(/mnt/c/…)に置くと動きが目に見えて遅くなる、とMicrosoft自身が案内しているためです。

では、Linux側のファイルをWindowsから見るには? 1行で開けます。

VS Codeのターミナルターミナル
explorer.exe .

行頭の $ は「ここからコマンド」という目印です。$ は打たないでください。

エクスプローラーが開き、アドレス欄に \\wsl$\Ubuntu\home\あなたの名前 のような場所が出ます。最後の .(いまいる場所、という意味)を忘れないでください。

この1行を覚えておくと、「作ったファイルが見つからない」で詰まりません。第4章の持ち帰りカードにも書いておきます。

5. 知っておくと安心なこと

困ったら 打つもの
打ちかけのコマンドをやめたい Ctrl + C
画面がごちゃごちゃしてきた clear
さっき打ったコマンドをもう一度 上矢印キー
長いファイル名を打つのが面倒 途中まで打って Tabキー(残りが補完されます)

上矢印とTabキーは、今日から一生使います。先に手に入れておいてください。

うまくいかないときは

「仮想化が有効になっていません」と出る

パソコンのBIOS/UEFIで仮想化(Intel VT-x / AMD-V)がオフになっています。メーカーによって設定画面が違うので、「(お使いのPCの型番) 仮想化 有効」で検索するのが早いです。

ここで詰まったら、いったん止めて構いません。別のコースを試食して、あとで戻ってきてください。

wsl --install を打ったらヘルプが出てきた

WSL自体はもう入っています。その場合は次を打って、Ubuntuだけを入れてください。

wsl --install -d Ubuntu
Git Bash を使ってはだめ?

このコースでは使いません。Git Bash でも ls や cd は動きますが、第4章でやる「自分のファイルを実行できるようにする」ところが本物のLinuxと同じにならないためです。せっかくなので本物を入れます。

なお、ミニ体験コースの Git / GitHub は Windows では Git Bash を使う設計です。両方やる方は、Gitの作業はGit Bash側で行ってください(WSLの中にもGitはありますが、混ぜると迷子になります)。

こうなっていればOK

卒業まであと3章です。

この章はまだ完了していません。